連環地域論講座
 


連環地域論講座がめざすもの

南・西アジア地域研究

連環地域論は、東南アジア地域とアフリカ地域の間にあって、両者の地域個性と深く関わっている地域、すなわち南アジア、西アジアを対象とします。

この地域の特質を文明的に言えば、ヒンドゥー世界であり、イスラーム世界ということになるでしょう。ヒンドゥー世界は南アジアから、その東に広がり、イスラーム世界は西アジア・中東から、その東西に広がっています。

つまり、いわば、洋の東西の間に展開する「中洋」を対象としています。しかし、この講座では、それを単なる中間の世界ではなく、独自の文化と文明を持つ世界であると共に、アジアとアフリカを有機的に結ぶ連環地域として研究します。

方法論的には、総合的地域研究のパースペクティヴに立って、

フィールドワーク(隣地研究)、
現地語文献などを活用して、
地域の固有性の理解、
地域文化の内在的論理の把握、
周辺地域との文化的相互浸透の検証、
重層的社会構造の抽出、
プロト・エリアの設定とその歴史的変容過程の分析

などを通じて、総合的で動態的な地域理解を目指し、地域研究と地域協力の先導的な担い手を養成します。

講座の特色  何が面白いのか?!

東西を結ぶ「連環」

この講座では、東の東南アジア、西のアフリカの間にある広大な地域を扱う。地域で言えば、南アジア、西アジア、中東、北アフリカであり、中央アジアも視界 に入っている。これは文化的に言えば、東南アジアとアフリカにも広がっているヒンドゥー世界、イスラーム世界と密接に結びついた地域であり、東西を結ぶ 「連環」となっている。広く大きく、魅力に溢れる地域である。しかし、まだまだ研究は足りない。と言うことは、未開拓の部分が限りなく広がっているという ことである。意欲ある若者にもってこいの分野かもしれない。

一体感

連環地域論は、一体感のある講座である。といっても、その基礎は個々人の自由な取り組みにある。自由闊達でありながら、一体感のある知的な共同体を作って いる。いってみれば、多様性と統一性の合一であり、それがそれぞれの形において、南アジア、西アジアの特徴と対応しているとも言える。

主題と元気

連環地域論は、主題を持った講座である。主題、それはなによりも生き方の主題であり、研究への取り組みの主題である。主題を持って生き、主題を持って対象地域とつきあう。それが、地域研究者としての主題を生み、勢いを生む。主題のある人間は、元気に生きる。

「筆力」

この講座には主題だけではなく、毎年のテーゼがある。今年のテーゼは、「研究者の力とは筆力なり」である。「筆力」、すなわち、書く力。明晰かつ論理的、 そして魅力のある文章を書くこと、それが研究者に求められている。否、研究者だけではなく、知的に生きようとする現代人にとって、自分を的確に表現する能 力は必須であろう。ここでは、書く力を、方法論をもって鍛える。

専門性

上に述べた特色は、修辞的にすぎる、研究の専門性はどうなっているのだろうと思う人もいるかもしれない。しかし、それは語るにはあまりにも自明であろう。この講座は、南アジア、西アジアの研究に打ち込む専門家集団である。高い水準と気概を、求め続けたい。
 

研究へのいざないスーフィズム研究宣言