アジア・アフリカ地域研究情報マガジン:メルマガ写真館

第52回 「メルマガ写真館」

「RAMADHAN」...古川文美子(東南アジア地域研究専攻)

 

インドネシアでは、人口の約9割がイスラム教徒です。イスラム教には、開祖ムハンマドに聖典コーランが啓示されたと伝えられる神聖な月(ラマダン)があります。この間、イスラム教徒は日の出から日没まで断食することで、身を清めると同時に自己修練を行います。

 

もちろん、フィールド調査中は私もラマダンの断食に挑戦します。村の人達は、日本人の私が何日断食できるか興味津々です。正直辛くて、日盛りを過ぎると普段より少しだけ豪華になる日没後の夕食(ブカ・プアサ)の事で頭がいっぱいになってしまいます。

 

この写真は、村の皆で一緒にブカ・プアサを迎えようとホームスティ先の家庭で夕食会が催された時のものです。この夕食会の日は、朝早くから近所の女性・女の子達が駆り出されて約100人分の夕食準備が始まりました。料理が作れない私は、目下裏方で子供達と一緒にお皿洗い担当です。早朝から飲まず食わずでも、村の女の子たちのおしゃべりは普段と変わらず賑やかで、カメラを向けるとこの通り大はしゃぎです。

 

アジア・アフリカ地域研究マガジン第87号(2010年9月配信)