ユニット1:国際関係における国際組織

 ユニット1は、イスラーム世界における国家または国家機関をメンバーとする国際組織、および国家の国式的なサポートを受けている国際組織の研究を進めていきます。具体的には、イスラーム諸国会議機構、イスラーム首脳会議、イスラーム教育文化科学機構、イスラーム世界連盟(ラービタ)、世界モスク協議会などが挙げられます。これらのイスラームに立脚した国際組織が、どのような理念や思想を持っているのか、どのような活動を行っているのか、そして、現代の国際関係においてどのような地位にあり影響を有しているのか解明していきます。
 現代の国際関係はウェストファリア体制とも呼ばれてきました。17世紀の西洋に誕生し、その後世界を覆い尽くしたこの国際体制は、領域主権国家と世俗国家を存立の条件としてきました。しかし、イスラーム世界の国際組織は、現行の領域主権国家の存在を前提としながらも、他方で、イスラームという国境を越える普遍宗教にもとづき活動を行っています。その意義と役割は、近年のグローバリゼーションと宗教復興の進展に伴って一層の高まりを見せており、これからの国際関係を考えていく上で重要なイシューであると、私たちは考えています。


メンバー

ユニットリーダー
・末近 浩太(立命館大学国際関係学部 准教授)

ユニットメンバー
・ムハンマド・セリーム(カイロ大学 教授)
・飛奈 裕美(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
・平野 淳一(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
・平松 亜衣子(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)




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KIASユニット1/京都大学大学院人間・環境学研究科/Days Japan共催特別シンポジウム「パレスチナ問題とユダヤ人の起源――神話の歴史化に抗して――」
(2010月6月13日 於京都大学)
・基調講演1
板垣雄三(東京大学名誉教授)「考え方の組み換えを争う場としてのパレスチナ問題」
・基調講演2
シュロモー・サンド(テルアビブ大学教授)「ザ・ヒストリアン――記憶から神話へ――」
・パネルディスカッション
板垣雄三×シュロモー・サンド×広河隆一
司会 岡真理(京都大学大学院人間・環境学研究科教授)
KIASユニット1/文部科学省委託業務「人文学及び社会科学における共同研究拠点の整備の推進事業」(イスラーム地域研究機構)京都大学拠点「イラン政治研究会」共催「第二回イラン政治研究会」
(2010年3月23日 於京都大学東京オフィス)
発表1:斎藤正道(東京外国語大学非常勤研究員)
「Cyrus Schayegh “Who is Knowledgeable is Strong: Science, Class and the Formation of Modern Iranian Society, 1900-1950”(Univ. of California Press, 2009)から近代イランを考える」
発表2:黒田賢治(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程)
「ハーメネイー体制下における法学界のポリティクス――法学者組織と知的権力構造を中心に――」
発表3:山岸智子(明治大学政経学部准教授)
「≪ホセイン≫vs.≪アリー≫――大統領選後のイランにおけるシンボルの相克――」
KIASユニット1(国際関係)/文部科学省委託事業「人文学及び社会科学における共同研究拠点の整備の推進事業」京都拠点強化事業共催第1回イラン政治研究会「現代イラン政治の変化と構造――多層分析から見えるもの――」
(2009年11月28日 於京都大学)
発表1:吉村慎太郎(広島大学)「冷戦と石油国有化運動の黎明――錯綜するイラン政治と大国政治の一段面――」
発表2:貫井万理(早稲田大学)「1950年代イランの石油国有化運動とイスラーム主義組織――シャムス・ガナダーバーディー回想録の考察――」
発表3:松永泰行(東京外国語大学)「アズィーミー批判――枠組みとしての立憲政治(constitutional politics)論の有効性と限界――」
発表4:富田健次(同志社大学)「宗教界における自然観問題――革命前と革命後――」
発表5:森田豊子(鹿児島大学)「現代イランの学校教育の中の女性」
KIASユニット1「国際関係」/KIAS文科省拠点強化研究「イラン文化研究会」
(2009年9月12日 於京都大学)
発表1:黒田 賢治(京都大学)「在外イラン知識人による革命の回顧――パフラヴィー体制とイスラーム体制の相克を超えて――」
発表2:山崎 和美(中東調査会)「イスラーム革命後のイラン――「復興と改革」の時代――」
発表3:齋藤 正道(東京外国語大学)「イスラーム主義の終焉?――アフマディーネジャード現象を考える――」
発表4:山岸 智子(明治大学)「反植民地主義の弁証法とイラン近代史――ハミード・ダバーシーをてがかりに――」
KIASユニット1「国際関係」/KIAS文科省拠点強化研究「イラン文化研究会」
(2009年8月22日 於京都大学)
発表1:中村明日香(一橋大学)「イラン人の凝集要素:『アダブ』の観念」
発表2:遠藤健太郎(慶応義塾大学)「立憲革命をめぐる評価とその歴史的意義について」
発表3:野辺地あかね(上智大学)「ダバシにおける『植民地近代性』の解釈と定義」
KIASユニット1/京都大学現代インド研究センター設立準備室共催「南アジアと中東の類似性と特殊性」
(2009年6月29日 於京都大学)
発表:Dr. Aswini K. Mohapatra(ジャワハルラール・ネルー大学国際学研究科准教授)「南アジアと中東の類似性と特殊性」
KIASユニット1、共同利用・共同研究拠点 イスラーム地域研究拠点「京都大学イスラーム地域研究センター」共催WS「イラン・イスラーム革命30周年――中東諸国への政治・経済的インパクト」
(2009年2月28日 於京都大学)
発表題目:「イラン・イスラーム革命から30年――研究史とインパクト」
発表題目:「イスラーム革命とサダムの30年――イラクの遅れてきた革命」
発表題目:「シリア――東アラブにおける覇権追求と革命イランの戦略的パートナーシップ」
発表題目:「革命の意味をめぐって――シリア・イスラーム革命とイラン・イスラーム革命」
発表題目:「革命後におけるイランと湾岸アラブ諸国との経済関係」
発表題目:「オマーンとイラン革命」
発表題目:「湾岸安全保障とシーア派ファクター」
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KIASユニット1「国際関係」/TIASグループ2「中東政治の構造変容」パレスチナ研究班「パレスチナと東アジア」共催第3回研究会
(2008年11月18日 於京都大学)
文献発表:Sari Hanafi, ``Palestiian Return Migration: Lessons from the International Refugee Regime,'' in Michael Dumper(ed.), Palestinian Refugee Repatriation : Global Perspectives, Routledge, 2006, pp.273-286.
文献発表:Sari Hanafi, ``Spacio-cide and Bio-Politics: The Israeli Colonial Project from 1947 to the Wall,'' in Michael Sorkin(ed.), Against the Wall: Israel’s barrier to peace, New York : New Press, 2005, pp.158-173.
研究発表:「在日朝鮮人問題の起源と現在:パレスチナとの接点」
KIASユニット1「国際関係における国際組織」/京都大学地域研究統合情報センターの共同研究プロジェクト「中東諸国家運営メカニズムの普遍性と特殊性の析出―地域間比較における現代中東政治研究のパースペクティブ―」/一橋大学のニーズ対応型地域研究推進事業「中東における政治変動と政治的ステレオタイプの変化に関する研究」共催研究会
(2008年11月2日 於京都大学)
発表題目:「シリア国民の<政治的認知地図>」
発表題目:「シリア人の国境を越える移動に関する意識と経験」
KIASユニット1は、「パレスチナと東アジア」第2回読書会を行いました。
(2008年10月31日 於京都大学)
文献発表:今井静(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科大学院生)
Tom Hill, ``Historicity and the Nakba Commemorations of 1998, '' EUI Working Paper RSCAS No. 2005/33.
KIASユニット1「国際関係」/東京外国語大学科学研究費補助金「現代アジア・アフリカ地域におけるトランスナショナルな政治社会運動の比較研究」(代表:酒井啓子)共催研究会
(2008年9月24日 於京都大学)
発表題目:"Challenges of Democratic Transition in the Arab World"
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KIASユニット1「国際関係」「パレスチナと東アジア」研究会
(2008年9月5日 於立命館大学)
発表題目:パレスチナ難民、記憶とジェンダー――Rosemary Sayighによるパレスチナ難民女性の語りを見る――
発表題目:ナショナリズムの狭間から見えるもの
発表題目:パレスチナ問題から『ナショナリズムの狭間から』を見る
KIASユニット1「国際関係」「パレスチナと東アジア」読書会
(2008年8月29日 於京都大学)
文献発表 発表題目:Rosemary Sayigh, "Palestinian Camp Women as Tellers of History," JPS 27/2, pp. 42-58.
発表題目:Rosemary Sayigh, "Gender, Sexuality, and Class in National Narrations: Palestinian Camp Women Tell Their Lives," Frontiers, 1998
KIASユニット1「国際関係」/ TIASグループ2「中東政治の構造変容」パレスチナ研究班共催「パレスチナと東アジア」研究会
(2008年7月25日 於京都大学)
発表題目:ナクバ国際シンポジウムおよび「パレスチナと東アジア」研究会の概要説明
発表題目:韓国でのナショナリズムをめぐる議論の新たな動向:林志弦論文から
ユニット1「国際関係」/ 京都大学東南アジア研究所共催研究会
(2008年1月23日 於京都大学)
発表題目:Financing Devotion: Economic Histories of the Southeast Asian Pilgrimage to Mecca
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ユニット1「国際関係」/ 東京大学・研究グループ2「中東政治の構造変動」パレスチナ研究班共催ワークショップ「国連パレスチナ分割決議案<再考>-60周年を機に」
(2007年12月1日 於京都大学)
報告1:「冷戦開始期における米ソの奇妙な協調-国連パレスチナ分割決議採択にいたる国際政治過程-」
報告2:「ピール報告から181号まで」
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KIASユニット1「国際関係」・京都大学大学院 人間・環境学研究科共催セミナー
(2007年11月14日 於京都大学)
講演題目:「パレスチナ問題における宗教者間対話~その可能性と展望~」
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KIASユニット1「国際関係」主催「イエメン宗教学校教師との懇話会」
(2007年11月19日 於京都大学)
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京都大学地域研究統合情報センター・KIASユニット1「国際関係」共催「現代中東における国家運営のメカニズムに関する実証的研究と地域間比較研究会」
(2007年11月3日 於京都大学)
発表題目:「中東諸国におけるグローバリゼーションと政治体制の頑健性」
発表題目:「現代イラクにおける国家体制とレジティマシー:バアス党権威主義期と戦後連立政権期」
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KIASユニット1「国際関係」 講演会
(2007年10月29日 於京都大学)
講演題目:Contemporary Yemen and Islam
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KIASユニット1「国際関係」研究会
(2007年7月18日 於京都大学)
題目:"The Shiites in Iran, Iraq and the Gulf : with a Special Reference to Iran/Iraq Connections with the Shiites in the Gulf Countries"
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