アジア・アフリカ地域研究情報マガジン:メルマガ写真館

第82回 「メルマガ写真館」

「度々迎える『新年』」
...安念 真衣子(グローバル地域研究専攻)

 

ネパールでは様々な暦が使用されています。「今日は何日?」と尋ねると、西暦ではなくネパールの公用の暦であるビクラム暦での返事が一般的です。ビクラム暦での新年は、西暦の4月中旬頃。さらには自らの暦を持つ人々もいます。

 

写真はタマン人が使用するこよみ、タマン暦での新年のお祝いの様子です。西暦2013年2月11日、ビクラム暦2069年10月29日、タマン暦では2849年(蛇年)の新年を迎えました。首都カトマンズにある広場には、テントが並び、カラフルな民族衣装を纏った人々が集まります。ステージでは、タマン語の歌や踊りが次々に披露され、街中ではデモ行進や演説も行われます。村では水牛が屠られ、酒を持ち寄り宴が続きます。こうして「一年」に2、3回「新年」を楽しむのです。