「アジア・アフリカ地域研究情報マガジン」バックナンバー

メールマガジンバックナンバー 
■■■ October 2015 第148号 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■
アジア・アフリカ地域研究情報マガジン
Integrated Area Studies INFOrmation Magazine(IAS-INFOM)
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■【発行部数  1180  】■■■
____________今月号の目次______________

□「トンビが飛んでいったら、芋虫の季節」.....フィールド便り
□「この家の呼吸がやんだとき」.............メルマガ写真館II
□お知らせ ......................オープンキャンパス情報など
□講演会・セミナー情報 ..............アフリカ地域研究会など
□編集子より
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■フィールド便り
~みる・きく・ふれる:アジアとアフリカのフィールドから~
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「トンビが飛んでいったら、芋虫の季節」
                      .......山口亮太(アフリカ地域研究専攻)

私が2011年から調査を行っているコンゴ民主共和国の赤道付近は、
大部分が熱帯雨林に覆われています。熱帯雨林というと、年がら
年中ジメジメとして、毎日のようにスコールが降り、季節感も何
もないという印象を抱かれるかもしれません。しかし、雨があま
り降らない時期(1月~6月)があり、人々は雨が多く降る時期
(7月~12月)が始まる前に畑を開墾する必要があるため、暮らし
の中には一定のリズムが生まれてきます。

こうした、人間の活動の他にも、季節を感じさせるものがあります。
それは、食べ物です。日本では、春夏秋冬それぞれを代表するよう
な、旬の食材があります。コンゴの熱帯雨林に囲まれて生活する
ボンガンドという人々の場合、それは芋虫です。芋虫は7月から
9月にかけて大量に発生し、その時期になると、ボンガンドの
人々は、いそいそと森に入り、大量に芋虫をつかまえます。芋虫
は季節が来ると、確実に手に入るタンパク源であり、栄養学的に
貴重な森の恵みなのです。

芋虫が旬になる季節について、ボンガンドの友人と話していると、
こんなことを言い出しました。「ニワトリが地面にいて、空に鳥
がいる。鳥が飛んでいったら、芋虫の季節になるんだよ。」よく
分からないので、もう一度説明してもらうと、「ニワトリを食べ
るトンビがいて、それが森の彼方に飛び去っていく。その頃には
森の中に芋虫が出始める。雨が降ったら、芋虫はその水を飲むん
だ」とのことでした。ニワトリは家の周りで放し飼いにされてい
るため、しばしばトンビに食べられてしまいます。トンビが森に
飛び去るというのはどういう理由かよくわかりませんが、それと
連動して芋虫の季節の終わり頃から一年のうちで最も降雨量が多
い時期がはじまります。彼の詩のような語りの中には、熱帯雨林
の季節の移り変わりがあらわれているのです。彼は今日も空を飛
ぶトンビを眺めながら、芋虫の季節を待ちわびているのかもしれ
ません。


このメールマガジンのバックナンバーは、こちらのページから
ご覧いただけます。
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/mm/


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■メルマガ写真館II ~フィールドで出会う~
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「この家の呼吸がやんだとき」
                    .......稲角暢(アフリカ地域研究専攻)

フィールドを離れて1年も経てば、きっとだれかが亡くなっている─
そう予感していたのに、囲炉裏の石がわずかに遺されただけの地面を
見て、急に涙がにじんだ。....

http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/mm/2015_10.html
(写真とエッセイの続きは上記HPでご覧いただけます)

↓「メルマガ写真館」バックナンバー
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/mm/phots_list.html


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■お知らせ
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□ 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科(ASAFAS)
  東南アジア地域研究専攻オープンキャンパス情報
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日時:2015年11月18日(水)13:00~17:00(受付開始 12:30)
会場:京都大学 本部キャンパス 総合研究2号館4階 第1講義室(AA401)

京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科(ASAFAS) 東南アジア
地域研究専攻は、平成28年度入試第2回試験(28年2月)に向けて
オープンキャンパスを行います。ふるってご参加ください。

来春大学卒業予定以外(社会人、大学院生、大学3年次以下)の方も、
自由に参加していただけます。志望専攻や研究テーマを決めていな
い場合も参加歓迎です。

詳細は以下のサイトへ
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/asia-opencampus2015
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□ 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科(ASAFAS)
  アフリカ地域研究専攻オープンキャンパス 第2回 情報
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日時:2015年12月12日(土)14:00~17:00頃(受付開始 13:30)
会場:京都大学 稲盛財団記念館3階 318号室(川端キャンパス)

京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科(ASAFAS)アフリカ
地域研究専攻は、平成28年度入試第2回試験(28年2月)に向けて
オープンキャンパスを行います。ふるってご参加ください。

来春大学卒業予定以外(社会人、大学院生、大学3年次以下)の方も、
自由に参加していただけます。志望専攻や研究テーマを決めていな
い場合も参加歓迎です。

詳細は以下のサイトへ
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/africa-opencampus2015-2

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□ 入試情報
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◆平成29年度入試日程が決まりました。

第1回試験(東南アジア地域研究専攻・アフリカ地域研究専攻、
グローバル地域研究専攻)
試験日程:平成28年9月17日(土)、18日(日)

第2回試験:(東南アジア地域研究専攻・アフリカ地域研究専攻のみ)
試験日程:平成29年2月8日(水)、9日(木)

※募集要項等の詳細は平成28年4月初旬に公開予定です。
募集要項サイトはこちら
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/admissions/application


◆平成28年度 第3年次編入学試験
試験日程:平成28年1月19日(火)
※募集要項等は10月中旬に研究科ウェブサイトに掲載いたします。

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□ ASAFAS院生の受賞情報
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大学院生の福島直樹さんらが[京都大学学際研究着想コンテスト]で優秀賞
を受賞しました。発表タイトルは、「時間の流れ と 幸福感ー生命にとって
時間って何だろう?日本とラオスの比較研究からー」です。

発表ポスターはこちらのサイトからご覧いただくことができます。
https://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/news/topics/4661

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□臨地教育支援センター プログラム情報&フィールド・ワーク報告
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/shien/
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フィールド・ワークの報告書が続々とアップされています。
とてもホットな調査報告をぜひご一読ください。

新着学生レポートは以下のサイトへ >>
http://www.iasu.kyoto-u.ac.jp/

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□臨地教育支援センター
2015年度院生発案国際共同研究における研究集会の開催について
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2015年度院生発案国際共同研究において、インドネシアのスナン・カリ
ジャガ・イスラム国立大学との共催で国際研究集会を開催することにな
りました。

詳細は以下のサイトへ
http://www.iasu.kyoto-u.ac.jp/news/%E3%81%8A%E7%9F%A5%E3%
82%89%E3%81%9B%EF%BC%9A2015%E5%B9%B4%E5%BA%A6%E9%99%A2%E7%
94%9F%E7%99%BA%E6%A1%88%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E5%85%B1%E5%90%8
C%E7%A0%94%E7%A9%B6%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B/


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□Twitter 情報
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京都大学アフリカ地域研究資料センター
・・・京都発のアフリカ研究関連情報を発信していきます。
http://twitter.com/Africa_Kyoto_U
http://twilog.org/Africa_Kyoto_U(ツイートをブログ形式で表示)

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□メールマガジンに対するご意見・ご感想お待ちしております。
http://form.mag2.com/gianoubima
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◆編集子より◆

ASAFASは大学院という教育機関であり、同時に研究機関です。大学院生
は、一方的に教育を受けるだけの存在ではなく、自らの先端的な研究成
果をASAFASの名前を冠して積極的に世に問う存在でもあります。このメ
ルマガに毎回素晴らしいエッセイや写真を寄稿してくれる大学院生諸君
の研究成果は、ASAFASの研究活動の根幹を成しているといえるでしょう。
その意味で、優秀で多様な大学院生を獲得することはASAFASにとって死
活問題と言えるほど重要です。ASAFASの東南アジア地域研究専攻とアフ
リカ地域研究専攻では、本年度に実施する入学試験から、7月と2月の二
回入試を行うことにしました。就活時期の変更など、世相に応じて大き
く変化する学部学生の活動カレンダーに、入試時期を複数確保すること
で対応することが目的です。本メルマガの「お知らせ」欄に告知があり
ますが、来年2月に予定されている第2回入学試験に向けて、両専攻では
オープンキャンパスの開催を予定しています。各専攻とも工夫を凝らし、
教員の講演や院生のゼミなどを織り交ぜた、刺激的かつアットホームな
会にするべく努力しています。多くの皆さまに会場に来ていただけるこ
とを願っています。(GY)
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◆このメールマガジンは、京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究
研究科(ASAFAS)広報委員会、ASAFASキャリア・ディベロップメント
室、ASAFAS臨地教育支援センターより発行しています。

◆ご意見・ご感想を以下フォームよりお気軽にお寄せください。
掲載希望の記事や研究会の案内なども受け付けています。
宛先:http://form.mag2.com/gianoubima

◆バックナンバーは、こちらのページから読むことができます。
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編集/発行:
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科(ASAFAS)
広報委員会
ASAFASキャリア・ディベロップメント室
京都大学学際融合教育研究推進センター・総合地域研究ユニット
臨地教育支援センター(IASU)
協力:
京都大学 アフリカ地域研究資料センター
http://jambo.africa.kyoto-u.ac.jp/
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