「アジア・アフリカ地域研究情報マガジン」バックナンバー

メールマガジンバックナンバー 
 ■■■ August 2011 第98号 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
アジア・アフリカ地域研究情報マガジン
Integrated Area Studies INFOrmation Magazine(IAS-INFOM)
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■【発行部数 1071】■■■

___________今月号の目次_________________

□「バンコクの氷屋」................................フィールド便り
□「恋の季節!?」..................................メルマガ写真館II
□お知らせ..............................アフリカ研究最前線情報など
□GCOE情報........................成果公開、大学院派遣報告など
□セミナー情報
□編集子より
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■フィールド便り
~みる・きく・ふれる:アジアとアフリカのフィールドから~
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「バンコクの氷屋」
            ..........佐治史(東南アジア地域研究専攻)

タイの首都バンコク。年間平均気温28.6度の暑さゆえか、ここ
では涼しいこと、冷たいことは大きな「贅沢」です。そんな「涼」
を求める生活に欠かせないのが、氷です。

通りの隅々まで露店が立ち並ぶバンコクでは、氷は大活躍。カキ氷
屋、シェイク屋はもちろん、飲み物を出す店ならば何処でもです。
果物売りや魚屋では、保冷材の役割も担います。

さて、この氷、一体誰がつくり、どこから運ばれてくるのでしょうか?
その答えの一部は、町の中に見つけることができます。

「トットットットッ…」、低めのエンジン音と共に、台車付の三輪
オートバイが細い路地の中を走っていきます。荷台には、氷の入っ
た専用の白い袋が幾段にも積み上げられ、得意先に着くと、相乗り
していた数人の男たちが、1つ20kgもある袋を、ひょいと担いで
店内へと運んでいきます。

この氷屋、この辺りではローン・ナムケンと呼ばれています。私の
アパートの近くにも1軒あり、創業60年はゆうに超えるとのこと。
加工・小売りが専門です。

1日の仕事の始まりは、午前2時。近くの工場で製造された氷を仕
入れに行くことから始まります。店に戻ってからも、機械を使って
の裁断や粉砕、袋詰め作業が続きます。

午前5時から、いよいよ配達スタート。毎日5、60軒の得意先を、
早朝から昼まで、午後は2時から6時の2回に分けてまわります。
4、500袋届けるというから、1日の総重量は1トンにもなります。

この氷、実は1種類ではありません。この店では、直方体、カキ氷状、
短めのストロー状、かち割りの大きく4種類を扱っています。形、
大きさはもちろん、製造方法、用途、値段も違います。

「病気予防のために、飲食の氷に気をつけましょう」、確かそんな
注意書きがガイドブックには書かれていた気がします。でも、炎天
下の中、氷を運ぶ男たちの姿をみると、最後の一欠片までかみ締め
なくては、そんな気持ちになるのです。

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このメールマガジンのバックナンバーは、こちらのページから
ご覧いただけます。
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/mm/

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■メルマガ写真館II ~フィールドで出会う~
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「恋の季節!?」
 ..................... 黒沢陽太郎(東南アジア地域研究専攻)

ラオス北部、古都ルアンパバーン郊外のモン族正月。この時期、
モン族の若者は伝統的な衣装で着飾ります。特に女の子にとっ
ては、お洒落に仕立てた自慢の衣装をお披露目する・・・
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/mm/2011_08.html

(写真とエッセイの続きは上記HPでご覧いただけます)

↓「メルマガ写真館」バックナンバー
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/mm/phots_list.html

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お知らせ
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□アフリカ地域研究資料センター5回連続公開講座
「アフリカ研究最前線:生きる」
http://jambo.africa.kyoto-u.ac.jp/~front-a/
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現代アフリカの人びとが生きてきたさまざまな環境とその変貌
について長年にわたってアフリカに通い続けてきたフィールド
ワーカーがお話します。

◆第5回「アフリカと生きる」

いま私たちは、遅れたアフリカというイメージの根拠を問い
直し、これからのアフリカの未来を考える時期にきています。
40年にわたるアフリカ研究の経験をふりかえりながら、
地域がもつ潜在力に根ざしたアフリカ的発展を推し進めるアフ
リカ型農村開発のアプローチについてお話しします。

詳細>>
http://jambo.africa.kyoto-u.ac.jp/~front-a/20110917.html

日 時:2011年9月17日(土)15:00~17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階 中会議室

スピーカー:
掛谷誠(京都大学 名誉教授)

受講料:4000円(5講座)
 ※1回ずつの受講も可(1講座1000円)

登録フォーム
http://jambo.africa.kyoto-u.ac.jp/~front-a/form.html

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□Twitter 情報
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京都大学アフリカ地域研究資料センター
・・・京都発のアフリカ研究関連情報を発信していきます。

http://twitter.com/Africa_Kyoto_U

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□メールマガジンに対するご意見・ご感想お待ちしております。

http://form.mag2.com/gianoubima

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■京都大学 G-COE プログラム
:生存基盤持続型の発展を目指す地域研究拠点HP掲載情報
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■成果公開
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■ワーキングペーパー
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/staticpages/
index.php/working_papers


◆G-COE Series 100(December 2010)
中東都市計画物語序説―番匠谷尭二の歩みと業績―
松原康介
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/article.php/
workingpaper100


◆G-COE Series 101(February 2011)
近代都市あるいは都市の近代―植民都市から世界の見通しを考える―
山田協太
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/article.php/
workingpaper101


◆G-COE Series 102(January 2011)
Border Crossing and Labor Migration of the Lahu Hilltribe"
片岡樹
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/article.php/
workingpaper102


◆G-COE Series 103(January 2011)
Human Flows, Capital Advancement, and the Dynamics of a
Border Social System in the Thailand-Burma Borderland
Lee Sang Kook
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/article.php/
workingpaper103


◆G-COE Series 104(January 2011)
The Phenomenon of Cross-Border Human Trafficking:
Complexities of Exploitation Issues in Thailand
Aungkana Kmonpetch
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/article.php/
workingpaper104


◆G-COE Series 105(March 2011)
The Challenge of Education Policy for Migrant children in
Thailand from security standpoints
Premjai Vungsiriphisal
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/article.php/
workingpaper105


◆G-COE Series 106(January 2011)
Thai Female Migration to Japan: Flows and Consequences
Pataya Ruenkaew
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/article.php/
workingpaper106


◆G-COE Series 107(December 2010)
セラピー統治とその脆弱性 北部ウガンダ・アチョリ地域における
「平和構築のための伝統」
榎本珠良
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/article.php/
workingpaper107


◆G-COE Series 108(December 2010)
Inventory of Birds in Acacia Plantation in PT. Musi Hutan Persada,
Indonesia
藤田素子、Tsuyoshi Yoshimura、Muhammad Iqbal、Satrio Wijamukti、
Dwi Mulyawati、Wilson Novarino、Yuli Lestari、Bambang Supriadi、
Rosyid Gunawan、Dewi M. Prawiradilaga
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/article.php/
workingpaper108


◆G-COE Series 109(January 2011)
Should Microcredit Be a Right for the Poor?: Credit Demand of
Poor Households in Laos
藤田幸一、Chansathith CHALEUNSINH、Fumiharu MIENO、
Akihiko ONO
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/article.php/
workingpaper109


◆G-COE Series 110(March 2011)
The Roles of Thai Labor Solidarity Committee and Alliances on the
Movement for the Protection of Migrant Workers in Thailand
Tassanee Surawanna
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/article.php/
workingpaper110


ワーキングペーパー一覧>>
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/staticpages/
index.php/wp_list


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■大学院教育
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□GCOE大学院派遣報告(2009年度)

◆「カメルーン・ヤウンデにおいてフランコフォンの若者たちが
実践するヒップホップ・カルチャーの考察」
....矢野原佑史(ASAFAS アフリカ地域研究専攻)

アフリカにおけるヒップホップ・カルチャーに関する研究では、
製品化されたヒップホップ・ミュージックの歌詞を分析し、
その内容と社会状況を照らし合わせる手法や、政治や社会の
現状に対する若者の思想を考察する手法が主流である・・・
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/article.php/
2009_fs_yanohara_j


>>大学院派遣者報告リスト(2009年度)
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/article.php/
2009list


◆「穀物の地下貯蔵庫ポロタの機能と役割-エチオピア・デラシェ
特別自治区の事例を中心に―」
....砂野唯(ASAFAS アフリカ地域研究専攻)

ポロタはデラシェ地域で特異的に利用されるモロコシの貯蔵庫
であり、全ての世帯が2~3 個のポロタを所有している。ポロタ
では、モロコシを防虫剤なしでも数年から最大20 年間貯蔵・・・
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/article.php/
2010_fs_sunano_j


>>大学院派遣者報告リスト(2010年度)
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/article.php/2010list

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■8月開催の研究会※研究会活動の記録掲載をすすめています。
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■イニシアティブ2 研究会

[2011-08-03]「地域の植生の成り立ちと動態-アフリカの熱帯雨林
地域とサバンナ地域の事例から-」
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/article.php/20110803_ini2

[2011-08-09]「二次的植生の成り立ちと社会-東南アジアの事例-」
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/article.php/20110809_ini2

◇シンポジウム/研究活動の記録 一覧
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/staticpages/
index.php/gcoe_report_list#IC30


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 ■セミナー情報....9月のおもな地域研究関連の研究会情報
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[2011-09-01]Workshop of Young Cambodian Researchers
“Development and Human Security in Cambodia”
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/en/article.php/201100092_en

[2011-09-03]「第17回近畿熱帯医学研究会」
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/article.php/20110903

[2011-09-14]「-地域からグローバルな持続可能性の構築に向けて:
アジアからの視点-」[持続可能な社会のための科学と技術に関する
国際会議2011]
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/article.php/20110914-16

[2011-09-30] HSS2011(ヒューマノスフェア・サイエンス・スクール
2011) (国際集会・国際シンポジウム)
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/article.php/201100930-1001

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◆編集子より◆今夏の日本は「節電の夏」でした。これまでの暮らし
は、電力を過剰に使っていたように感じます。これからのエネルギー
や生活を考え直す、きっかけになることでしょう。今号の「フィール
ド便り」は、熱帯地域でもエネルギー需要が高まっていることを反映
していましたが、とはいえたくさんの氷が運ばれる様子を想像するだ
けでも、なんだか涼しさを感じました。一方、「メルマガ写真館」は
ロマンチックな内容でした。電力不要のモン族式の出会いは、なかな
か素敵ですね。(TF)
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◆このメールマガジンは、京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究
研究科(ASAFAS)広報委員会、ASAFASフィールドワーク・インターン
シップ支援室より発行しています。

◆ご意見・ご感想を以下フォームよりお気軽にお寄せください。
掲載希望の記事や研究会の案内なども受け付けています。
宛先:http://form.mag2.com/gianoubima

◆バックナンバーは、こちらのページから読むことができます。
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◆このメールは「まぐまぐ」と「melma!」システムを利用して配信して
います。新規登録・解約は下記ページにてお願いします。
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編集/発行:
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科(ASAFAS)
広報委員会
ASAFASフィールドワーク・インターンシップ支援室
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協力:
京都大学 G-COEプログラム:生存基盤持続型の発展を目指す地域研究拠点
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