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アフリカ地域研究専攻
重田 眞義



     





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From: 重田眞義 (アフリカ地域研究専攻)

 エチオピアの南部、ジンカの町から最初の便りです。

 今年の雨季は遅くはじまったからでしょうか、10月になってもまだ雨がよく降ります。昨日、村からでてきました。でも、昨年から建設のはじまった道路経由でガゼルの町にたどりつくのに半日以上かかってしまいました。おまけに、ジンカまであと少しというところで大きな水たまりに車が・・・・。道端で夜を明かすのは10年ぶりくらいかな。ガゼルの近くで土器づくりのことを調べて村に住んでいる院生のM恵さんはいまでも移動に馬をつかっています。私もはじめてここに来た頃は、歩いたり馬に乗ったりしていたのでこんな目に遭うことはありませんでした。近くの家からはみんながいろいろ心配して集まってきて、食べ物やコーヒまで届けてくれました。もちろん雨上がりの夜空には満天の星。少し肌寒いくらいの気候はキャンプにはうってつけでした。

 今年は、ASAFASの大学院生がたくさんエチオピアでフィールドワークをしています。全部で7人。この近くでは、オモ川の下流で牧畜を営むダサネッチという人たちのところでS川君が研究をはじめましたし、N子さんはマゴ国立公園の隣にあるクレ村で自然保護と村のひとたちの生活の関わりについて昨年から研究しています。みんなとても元気にしています。

 写真は、N子さんにたのまれて撮ったマナツル・ボーイズ(めがね少年団?)。彼女の命名です。ソルガムの髄と、裂いた茎を組み合わせて子どもたちが自分でつくった伊達めがねですが、この地域に住むアリの人たちの豊かな創造力やユーモアのセンスが象徴的にあらわれているようで、なんてむずかしいこといわなくても十分に印象的なので、頼んで写真をとらせてもらいました。アリの人たちの豊かな暮らしぶりについてはインターネット連続講座で詳しく話すことにします。

 これから他のみんなからもエチオピア便りが届くと思います。楽しみにしていてください。

 それでは