アジア・アフリカ地域研究情報マガジン:メルマガ写真館

第31回 「メルマガ写真館」

「マニキュア・タイム」...大門碧(アフリカ地域研究専攻)

 

ウガンダの首都カンパラで、女性たちのおしゃれを支えているのは、マニキュアを塗る青年たちです。かれらの仕事は非常に丁寧です。まず、リムーバーで前のマニキュアをふき取り、爪を切り、爪と指の間のごみを取ります。次に、下地として透明のマニキュアを塗ります。そして客に聞いて色を決め、塗ります。その後、細い筆で、草花や星のデザインを爪に描いていきます。

 

彼らの仕事場はさまざまです。ショッピングビルの一角に店を構える青年は、少し高めの料金を取りますが、手足のマッサージもおこないます。道端に椅子をおいただけの出店には、仕事場との行き帰りに立ち寄る女性たちでにぎわいます。店を構えずマニキュアの瓶を詰めたかごを持ち歩く青年たちは、家から離れることができない子育て中の女性たちが商売相手です。どんな場所であっても青年たちは、女性たちと楽しくおしゃべりしながら30分ほどかけて彼女たちの爪を美しくつくりあげます。かれらが提供する「マニキュア・タイム」は、カンパラで働く女性たちの爪と心をリフレッシュさせているようです。

 

アジア・アフリカ地域研究マガジン第66号(2008年12月配信)