臨地教育研究による実践的地域研究者の養成

京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科

■■■■■■■■■■■■■■■■■■ April 2007 第46号 ■■■■
  アジア・アフリカ地域研究情報マガジン
  Integrated Area Studies INFOrmation Magazine(IAS-INFOM)
  http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/miryoku/j/ml.html
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■【発行部数979】■■

このメールマガジンは、「魅力ある大学院教育」イニシアティブ
のもとで実施中の「臨地教育研究による実践的地域研究者の養成」
プログラムにより発行されています。
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/miryoku/index.html

___________今月号の目次______________

□「農民の声を聞く」..........................フィールド便り
□「水上集落」................................メルマガ写真館
□報告....................公開シンポ「実践的地域研究の可能性」
□お知らせ............ASAFASオープンキャンパス2007
□地域研究情報ガイド..................「エチオピアFSだより」
□編集子より
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■フィールド便り・第1便

「農民の声を聞く」
           ............................高橋 隆太

私は2006年11月から2007年2月まで、セネガルの農村
開発に関する調査の一環として、セネガル河流域整備開発公社で
インターンシップを実施しました。この公社は1940年代に、
当時のフランス植民地政府が、セネガル河流域の開墾を促進する
目的で設立したセネガル調査団が前身です。現在では、海外の援
助機関などと連携して、貧困問題に焦点をあてた参加型の農村開
発プログラムを推進しています。

ただし、「農民の声」をどのように聞けば良いのかは、公社のス
タッフにとっても難しい問題です。新たな農民支援プロジェクト
の可能性を探る公社が主催した会合では、はじめに農民の発言機
会が与えられ、コメの鳥害への早期対応や農業機械への融資など
の要望がありました。ところが、それらの要望を実現するのは今
回の計画では難しいということを、公社のスタッフが説明してい
るうちに、その日の会議は終わってしまいました。

このような場面に遭遇した結果、「参加型の開発と言っても形ば
かりで、実際に農民の要望が聞き入れられることはないのだ」と
結論してしまう研究者や実務家も少なくないようです。

しかし、「無理だ」とあきらめてしまう前に、農民との対話を深
め、農村の生業基盤や地域の社会関係を理解することで、今まで
とは違う開発実践が可能になるかもしれません。今回のインター
ンシップ経験を生かして、地域農民や公社のスタッフと一緒に考
えてゆきたいと思います。

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このメールマガジンのバックナンバーは、こちらのページから読
むことができます。
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/japan/mailmag/index.html
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■メルマガ写真館......フィールドでの写真からはじまるコラム
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「水上集落」 ...................................嶋村 鉄也

スマトラ島リアウ州の東側には低湿地帯が拡がっています。沿岸部
から100km以上離れた場所にまで、低湿地は拡がっており、標高
は海抜10mもありません。・・・・・・・・
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/miryoku/j/mls/phots/2007_4.html
(写真とエッセイの続きは上記HPでご覧いただけます)

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http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/japan/mailmag/phots/index.html
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■報告............公開シンポジウム「実践的地域研究の可能性」
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  ●2007年2月3日に実施した公開シンポジウム「実践的地
  域研究の可能性」では、ASAFAS院生を含む若手研究者か
  らの提言をもとに、実践的地域研究の進め方や、研究者が備え
  るべき資質などについて、意見を交換しました。
  同時に、実践的地域研究者を養成するための大学院教育のあり
  方についても、活発な議論が行われました。

  ●詳しくは
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/miryoku/j/reports/symposium10.html

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■お知らせ....オープンキャンパス2007
       京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科
 
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アジア・アフリカ地域研究に関心のある皆さんに当研究科を紹介
し、大学院での研究や生活についての質問にお答えします。また
ゼミや授業の見学、教員との個人面談や在学している院生との話
し合いなどによって、大学院について理解を深め、ご自分の研究
テーマや将来計画を練る機会としていただきます。皆さんの参加
をお待ちしています。

日時:2007年5月9日(水)  13:00〜18:00
           (受付開始:12時30分)
会場:京都大学本部構内 中央総合研究棟(旧・工学部4号館)4階
    (京阪出町柳駅から東へ徒歩10分)
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/about/access.html

  ●詳しくは
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/for_test-takers/opencampus2007.html

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■地域研究情報ガイド.............「エチオピアFSだより」

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メールマガジン「エチオピアFSだより」では、エチオピアで調
査研究活動をおこなう京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究
研究科の教員、院生、研究員による研究活動の一端を知っていた
だくとともに、魅力的なエチオピアの姿や現地情報をお伝えしま
す。

新規登録はこちらのページからお願いします。
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/efs/j/magazine.html

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◆編集子より◆2003年10月に創刊された「アジア・アフリ
カ地域研究マガジンの編集を、今号から引き継ぎました。長らく
冒頭を飾ってきた「巻頭言」に代えて、若手研究者による「フィ
ールド便り」の掲載を始めました。全体の情報量も少し抑えて、
読みやすいメールマガジンを目指します。皆さまの忌憚のないご
意見をお願いします。(N)
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◆このメールマガジンへの感想やご質問をお気軽にお寄せください。
掲載希望の記事や研究会の案内なども受け付けています。

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◆21世紀COEプログラム「世界を先導する総合的地域研究拠点の形成」
の終了に伴って、「アジア・アフリカ地域研究情報マガジン」の発行
は、今号から「魅力ある大学院教育」プログラム事務局に引き継がれ
ました。今後ともよろしくお願いいたします。

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編集:「魅力ある大学院教育」事務局
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作成日: 2007年5月8日 | 作成者: 事務局
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