「アジア・アフリカ地域研究情報マガジン」バックナンバー

メールマガジンバックナンバー 
 ■■■ January 2014 第127号 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■
アジア・アフリカ地域研究情報マガジン
Integrated Area Studies INFOrmation Magazine(IAS-INFOM)
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■【発行部数 1177 】■■■

____________今月号の目次________________

□「携帯電話が生み出す心の安穏」 ................フィールド便り
□「砂場で稲作」 ..............................メルマガ写真館II
□お知らせ ........................博士論文公聴会のお知らせなど
□アフリカ地域研究資料センター情報 ..........研究会のご案内など
□編集子より
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■フィールド便り
~みる・きく・ふれる:アジアとアフリカのフィールドから~
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「携帯電話が生み出す心の安穏」
     ....................中澤  芽衣(アフリカ地域研究専攻)


近年、アフリカでは携帯電話の普及率が急速に高まっており、ウガンダ共和国
においても多くの人びとが携帯を持っています。首都カンパラの大通りを歩い
ていると、電話をかけながら歩く人や携帯のプリペイドを売る人をよく目にし
ます。またビジネス街では、電話をかける機能のみの簡単な携帯と、インター
ネットを利用することができるスマートフォンの2台持ちをする人を目にするこ
ともあります。

私が滞在していた農村でも、多くの人たちが携帯を手にしていました。そし
て、村人たちは頻繁に、村から離れて生活している家族に電話をかけていまし
た。しかし、気がかりなことが一つありました。それは、この村のほとんどの
家には電気が通っていないことです。私が滞在していた家もそうでした。その
ため、携帯のバッテリーはどこで充電しているのか、秘かに疑問に思っていま
した。そんなある日、お世話になっている家のお父さんの口から、「携帯を充
電しにいく」という、私が待っていた言葉を聞けたのです。その言葉とほぼ同
時に、私は「一緒にいく」と答え、お父さんのバイクに乗せてもらいました。

バイクがどこへ向かっているのかもわからず、でこぼこした道を走っている
間、私は一つの疑問が解けるワクワク感に満たされていました。着いた先は、
私が予想もしてなかった、床屋でした。床屋の主人はお父さんが何をしにきた
のかお見通しのようで、すぐに手を差し伸べてきました。お父さんは携帯のバッ
テリー数個を床屋の主人に渡しました。視線を壁にあるコンセントに向けてみ
ると、電気シェーバーの充電器とともに携帯の充電器が多くささっていました。
毎日近所の人や少し離れた村の人が、携帯を充電しに床屋を訪れているのです。
床屋の主人は、ここに来る人の多くが携帯の充電をするのが目的で、ついでに
髪の毛を剃って帰る人もいると教えてくれました。

全てのバッテリーが充電された後、お父さんはお礼にとさりげなく自分の畑
から収穫したバナナやアボカドを手渡しました。その後、すぐさまお父さんは
娘に電話をかけていました。現在、娘は学校へ通うために伯母の家に預けられ
ていて、お父さんは娘と頻繁に会うことができません。数分といったわずかな
時間でしたが、お父さんは嬉しそうに娘の話を聞いていました。携帯のバッテ
リーが満たされたと同時に、勉学に励む娘と会話を交わしたお父さんの心も満
たされたようでした。

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ご覧いただけます。
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■メルマガ写真館II ~フィールドで出会う~
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「砂場で稲作」
                 ........和田  美野(アフリカ地域研究専攻)

日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、ザンジバルは「アフリカ
の楽園」と形容されることもあるタンザニアの島嶼地域です。・・・

http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/mm/2014_01.html

(写真とエッセイの続きは上記HPでご覧いただけます)

↓「メルマガ写真館」バックナンバー
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/mm/phots_list.html


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■お知らせ
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□博士論文公聴会のお知らせ
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アジア・アフリカ地域研究研究科の博士論文公聴会が開催されます。
詳細な日程は以下のURLでご確認ください。

https://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/news/announcements/3146

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□博士予備論文公聴会のお知らせ
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アジア・アフリカ地域研究研究科の博士予備論文公聴会が開催されます。

日時:平成26年1月30日(木)9:30~18:00
   平成26年1月31日(金)9:30~16:30

場所:稲盛財団記念館3階大会議室

詳細な発表順などは以下のURLでご確認ください。
https://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/news/announcements/3189

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□『アジア・アフリカ地域研究』第13-1号の刊行
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以下のURLより本文PDFをご覧いただくことができます。
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/research/publications


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■京都大学 アフリカ地域研究資料センター HP掲載情報
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□日本アフリカ学会創立50周年記念 市民公開講座:
 アフリカ研究最前線「アフリカ、その魅力と可能性」のご案内
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全8回 好評開催中

時間:15:00~17:00
会場:京都大学稲盛財団記念館3階、大会議室
(地図:http://jambo.africa.kyoto-u.ac.jp/access.html

事前申込不要/参加無料

今後の予定
◆第6回 2014年2月15日:芸術・音楽
「アフリカ音楽の魅力:無文字社会との関連から」
鈴木 裕之(国士舘大学法学部・教授)

◆第7回 2014年3月15日:政治
「民主化の20年を考える」
岩田拓夫(立命館大学国際関係学部・准教授(2013年4月より))

◆第8回 2014年4月12日:映像・メディア
「お好みどおりのアフリカを作る」
飯田 卓(国立民族学博物館民族社会研究部・准教授)

詳細情報:
http://african-studies.com/j/seminars/2013jaas50.html

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□Twitter 情報
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京都大学アフリカ地域研究資料センター
  ・・・京都発のアフリカ研究関連情報を発信していきます。
http://twitter.com/Africa_Kyoto_U
http://twilog.org/Africa_Kyoto_U(ツイートをブログ形式で表示)

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□メールマガジンに対するご意見・ご感想お待ちしております。
http://form.mag2.com/gianoubima

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◆編集子より◆
国際会議で南スーダンの首都ジュバを訪れたのは、昨年12月はじめの
ことだった。地方空港なみの国際空港、高いビルがほとんどない町並み
と、いかにも田舎っぽい雰囲気である。泊まったホテルの部屋はコンテ
ナを改造したものだと聞いていて、到着するまでは不安が大きかったの
だが、巨大なカプセルホテルという感じで、それなりに快適だった。ア
フリカらしいのんびりした空気を楽しみ、白ナイルの河辺でビールを飲
んで(もちろん会議もまじめに出たが)帰国した。それから一週間も経
たないうちに、市内で戦闘が始まったとのニュース。帰れなくなるとこ
ろだった。その後、関係者はみな無事に脱出したが、アフリカで調査を
する大変さを改めて思い知った次第である。(DK)
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◆このメールマガジンは、京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究
研究科(ASAFAS)広報委員会、ASAFASキャリア・ディベロップメント
室、ASAFASフィールドワーク・インターンシップ支援室より発行して
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編集/発行:
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科(ASAFAS)
広報委員会
ASAFASキャリア・ディベロップメント室
京都大学学際融合教育研究推進センター・総合地域研究ユニット
臨地教育支援センター(IASU)
協力:
京都大学 アフリカ地域研究資料センター
http://jambo.africa.kyoto-u.ac.jp/
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