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第一回 「水と人とのあるべき関係を求めて 水の地域特性と生態環境」
[研究項目] 1.中央アジアの農業と環境再生 アラル海環境問題 2.世界の飲料水の水質 3.水汚染と農業

Contents1、水不足を警告する新聞記事 2、Human Stresses on the Land and Water Resources 3、Global water withdrawals 4、世界の沙漠分布 5、シルダリア航空写真 6、沙漠の灌漑農業 7、遊牧の国 8、消える湖 −アラル海− 9、塩害によって放置された農地 10、水を汲む少年 11、老人と井戸

1、水不足を警告する新聞記事
 世界の人口はまもなく80億人に達しようとしている。その食料をどのようにして生産確保するかは次の世紀の最大の,かつ現実的課題なってきている。農業生産は農地と用水に規定される。農地はまだ広げられる可能性も残っているが、作物を育てる水を増やすことはできない。さらには、水質の悪化は年々進行し、良質な農業用水ばかりでなく、飲料水の確保さえ困難な状況が世界各地で発生している。20世紀は石油をめぐる戦争の時代であったが、21世紀は水をめぐる争いの時代になるであろうという国連のレポートは現実的指摘である。

朝日新聞(1997年3月20日付け)には、国連の報告書が「世界の1/3が「水不足 」」であることを警告する記事が掲載されている。記事には、発展途上国を中心に現 人口の1/5が安全な飲み水を欠いており、将来も大きな改善は見込めない、さらに 、膨大な水使用が地域の生態系を危険な状態にしているとの記載もある。 (朝日新聞社の規定により記事をこの場で公開することはできなかった。)