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第ニ回 「タイの国家と政治」

Contents
1、名君チュラーロンコーン王 2、1932年立憲革命 3、第一管区軍司令部 4、Chat(チャート)とは何か 5、人民党の時代 6、開発と国王復権の時代 7、経済危機の時代

東南アジアの政治は研究が積み重ねられてきているとはいえ、決して十分とはいえません。まだ研究すべきテーマがたくさん残っています。大陸部諸国(ヴェトナム、ラオス、カンボジア、タイ、ミャンマー)は島嶼部諸国(フィリピン、インドネシア、ブルネイ、シンガポール、マレーシア)と比べると、どちらかといえば研究がまだ手薄です。大陸部の中にあってタイはクーデタや政権交代の頻度が高く、東南アジアでもっとも政治の変化に富む国の1つです。そのタイも日本語や英語の書籍は観光案内や文化風俗紹介に偏っており、政治研究書は数えるほどしかありません。国外ばかりではなく、タイの国内でもまだ研究されていないテーマがたくさんあります。
 タイの現代政治史をごく簡単に振り返ってみましょう。