ASAFAS 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科
インターネット連続講座
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  第七回 「<イスラーム世界論>の愉しみ
東南アジア地域研究専攻(南・西アジア地域研究) 小杉泰(連環地域論講座)
 
 

Contents

1.多様なイスラーム世界

2.統一性と多様性

3.アラベスク

4.一と多

5.偶像崇拝の禁止?

6.現代のイスラーム世界

7.『マッカ会議』

8.イスラーム復興運動

9.アジア・アフリカの宗教アイデンティティ

10.パラダイム転換

11.日本のイスラーム世界研究

  

7.『マッカ会議』

 歴史的な王朝の時代が終わった後、イスラーム世界のリーダーたちが国際的な会議でさまざまな共通の関心事を相談する時代となった。そうあるべきだ、と論じた最初の著作は1902年に発表された『マッカ(メッカ)会議』であった。著者カワーキビーは、アラビア半島に世界中の信徒が集まる巡礼の季節に、マッカで「イスラーム復興」のための会議が開催されたという設定のもとに、議事録の形でその主張を説いた。

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