「アジア・アフリカ地域研究情報マガジン」バックナンバー

メールマガジンバックナンバー 
■■■ July 2011 第97号 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
アジア・アフリカ地域研究情報マガジン
Integrated Area Studies INFOrmation Magazine(IAS-INFOM)
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■【発行部数 1073】■■■

___________今月号の目次_________________

□「ローカルバスに乗って」..........................フィールド便り
□「おじいちゃんのお手伝い」......................メルマガ写真館II
□お知らせ..............................アフリカ研究最前線情報など
□GCOE情報..................................大学院派遣報告など
□編集子より
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■フィールド便り
~みる・きく・ふれる:アジアとアフリカのフィールドから~
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「ローカルバスに乗って」
            ..........一條洋子(アフリカ地域研究専攻)

タンザニア国内にも様々あるローカル交通手段。数百キロ離れた
都市間を移動するときには長距離バスを使っている。長いときに
は休憩を含めて7時間ほどかけて移動する。出発直後は会話の飛
び交う車内も、やがて長旅を覚悟したかのように静かになる。
そんななか賑やかな時間が訪れるのが、途中の停留所や立寄所だ。
バスが近づくと品物を手に待ち構えていた何人もの売り子の少年
やママたちが、我先にと駆け寄り、窓に届くよう商品を高くかかげ、
声を張り上げて品物名と値段を連呼する。バスはたいてい数分しか
停車せず、用事が済んだら容赦なく動き始める。売り手も価格を
ふっかけている暇などないし、買いたいものがある乗客だって
真剣になる。ペットボトル入りの水や、焼きトウモロコシ、ゆで卵、
ゆでラッカセイ、手作りドーナッツなどが次々と差し出され、
急げ急げと窓越しに熱い売買が繰り広げられる、このアフリカ版
ドライブ・スルーのひとときに、毎回ワクワクする。

もちろんバスが停まるたびに何かを買うわけではない。ある時、
売り子の少年が窓際に座った私を見つけ、「China!China!」と
呼びかけながら、水を買わないかとアピールしてきた。
「Chinaじゃないし…」という抗議の気持ちも込めて首を振った後
にぷいとしていた。が、明らかに買う気のない私に対して、途中
からほとんど事務的に繰り返されるその呼びかけに、思わず噴き
出した。するとそれを見ていた別の少年が、「Chinaが笑ってる!」
と言いながら笑い出す。周りの売り子たちもそれに気づいて笑いが
広がる。「だからChinaじゃないから…」と思いながら私も再び
苦笑い。熱い売買とは違う、どこか温かい空気が窓を通して流れ
ていく。

お隣さんとの出会いも一期一会。それこそ停車時に仕入れた食べ物を
分け合えば話も弾む。小さなお孫さんを連れたお爺ちゃんと隣り合
わせたときもそうだった。とは言っても私のスワヒリ語レベルは
まだ序の口。ぎこちない会話だ。そのうちお爺ちゃんの向こう隣に
座る青年も会話に加わったが、いつの間にか青年と私の会話は
お爺ちゃんが取り次ぐかたちとなった。青年とお爺ちゃんも、
お爺ちゃんと私も、同じスワヒリ語で話しているのに。この妙な
ルールに若干戸惑いながらも、丁寧に言葉を選びなおして伝えて
くれるお爺ちゃんのお蔭で会話が続く。偶然にも目的地が一緒だっ
たそのお爺ちゃんは、宿までタクシーに乗るという私に、「外国人
には高い金額を言ってくるから、私の子どもということにして、
交渉してあげる」と言ってくれた。慣れているから大丈夫!とは
もちろん言わず、ご厚意に心から甘えた。

ローカルバスのこうしたひとときは、その日の旅の疲れを癒して
くれ、これから調査というときにはパワーすら与えてくれる。その
国の人びとの懸命さや活気、笑い、優しさ、好奇心に触れられる
ローカル交通手段の利用は、調査の際の楽しみのひとつでもある。


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ご覧いただけます。
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■メルマガ写真館II ~フィールドで出会う~
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「おじいちゃんのお手伝い」
 ..................... 野口真理子(アフリカ地域研究専攻)

私の調査地であるエチオピア西南部の村では、トウモロコシが
主食作物としても換金作物としても非常に重要です。・・・
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/mm/2011_07.html

(写真とエッセイの続きは上記HPでご覧いただけます)

↓「メルマガ写真館」バックナンバー
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/mm/phots_list.html

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お知らせ
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□アフリカ地域研究資料センター5回連続公開講座
「アフリカ研究最前線:生きる」
http://jambo.africa.kyoto-u.ac.jp/~front-a/
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現代アフリカの人びとが生きてきたさまざまな環境とその変貌
について長年にわたってアフリカに通い続けてきたフィールド
ワーカーがお話します。

◆第5回「アフリカと生きる」

いま私たちは、遅れたアフリカというイメージの根拠を問い
直し、これからのアフリカの未来を考える時期にきています。
40年にわたるアフリカ研究の経験をふりかえりながら、
地域がもつ潜在力に根ざしたアフリカ的発展を推し進めるアフ
リカ型農村開発のアプローチについてお話しします。

詳細>>
http://jambo.africa.kyoto-u.ac.jp/~front-a/
20110917.html


日 時:2011年9月17日(土)15:00~17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階 中会議室

スピーカー:
掛谷誠(京都大学 名誉教授)

受講料:4000円(5講座)
 ※1回ずつの受講も可(1講座1000円)

登録フォーム
http://jambo.africa.kyoto-u.ac.jp/~front-a/form.html

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□Twitter 情報
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京都大学アフリカ地域研究資料センター
・・・京都発のアフリカ研究関連情報を発信していきます。

http://twitter.com/Africa_Kyoto_U

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□メールマガジンに対するご意見・ご感想お待ちしております。

http://form.mag2.com/gianoubima

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■京都大学 G-COE プログラム
:生存基盤持続型の発展を目指す地域研究拠点HP掲載情報
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■大学院教育
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□GCOE大学院派遣報告(2009年度)

◆「写真を通したアフリカの生活世界と家族の変容の歴史的考察
-セネガル人の記念写真を事例に--」
....太田雅子(ASAFAS アフリカ地域研究専攻)

本研究は現地の生活世界のなかで利用される写真の役割を浮き
彫りにすることで、現地の人びとにより沿った視点からセネガ
ルにおける写真文化の創造を歴史的に解明すること・・・
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/article.php/2009_fs_ota_j

>>大学院派遣者報告リスト(2009年度)
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/article.php/2009list

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■7月開催の研究会※研究会活動の記録掲載をすすめています。
――――――――――――――――――――――――――――
■パラダイム研究会
[2011-07-11]「大学院教育の取り組みと成果」[第40回パラダイム研究会]
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/
article.php/20110711_para


◇シンポジウム/研究活動の記録 一覧
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/staticpages/
index.php/gcoe_report_list#IC30

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◆編集子より◆

もうすぐ夏休み。フィールドワークに旅立つ人たちの出国ラッシュが
始まります。「メルマガ写真館」で野口さんが書いてくれたエチオピ
アの子供たちのように、フィールドワーカーも「人のやることを見た
り、実際に自分でやったり、してもらったり」を毎日現場で繰り返す
なかで、フィールドでの暮らし方を覚えていきます。そして何度も
フィールドに通う過程で、「フィールド便り」を書いてくれた一條さ
んのように、現地での生活に多くの楽しみを見出していくのでしょう。
フィールドワークをされている方は、ご自身の体験を重ね合わせなが
ら、されていない方は「もし自分がその場にいたらどう感じるだろう」
と想像力を働かせながら、本メルマガをご購読いただければさいわい
です。(TS)

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◆このメールマガジンは、京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究
研究科(ASAFAS)広報委員会、ASAFASフィールドワーク・インターン
シップ支援室より発行しています。

◆ご意見・ご感想を以下フォームよりお気軽にお寄せください。
掲載希望の記事や研究会の案内なども受け付けています。
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編集/発行:
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科(ASAFAS)
広報委員会
ASAFASフィールドワーク・インターンシップ支援室
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協力:
京都大学 G-COEプログラム:生存基盤持続型の発展を目指す地域研究拠点
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/
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