ASAFAS 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科
インターネット連続講座
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  第十二回 「東南アジアの森と人のかかわり」
東南アジア地域研究専攻 竹田晋也(生態環境論講座)     takeda@asafas.kyoto-u.ac.jp
 
 

意外に豊かな緑

 しかし森林消失のイメージを抱いて現地を訪れると、意外に豊かな緑に出会い、驚かされる。二次林、残された森、再生された林の中を歩くと、森と人の様々な関係が見えてくる。インドネシア・スマトラ島のクルイ地方には、2万haのShorea javanica 植裁地があり、そのうちの1万haから年間1万トンのダマール( damar mata kuching) が生産されている。これはインドネシアで流通するフタバガキ科からの樹脂の80%である。ダマールとは、フタバガキ科のBalanocarpus, Shorea, Hopea, Dipterocarpus, Vatica 属から採取される樹脂。地元では、灯火、船の水漏れ防止などに、工業的には、塗料、インキなどに利用されている。

Contents


the last frontier forests

意外に豊かな緑

スマトラのダマール園

チャオプラヤー河に浮かぶチーク

森林開発

農地開発

農地造林

不安定なユーカリ生産

ヤーン樹

フタバガキ油

1本の木を持続的に利用する

安息香生産の林

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