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Contents 5.「琵琶湖が琵琶湖を汚さない」 |
5.「琵琶湖が琵琶湖を汚さない」 5)「琵琶湖が琵琶湖を汚さない」という極めて単純な理屈に気付くことによって、琵琶湖の汚染あるいは環境悪化、環境問題の解決の糸口が見えてきた。流域の自然・社会・文化の過去と現在を知ることによって、それぞれの流域の自然環境と人間活動の時間的流れを把握し、それぞれの流域・地域の在りようを模索する作業を進めることなくして、琵琶湖の浄化は不可能であろうと考えるようになり、個別科学の領域からの脱却を自分自身の科学的営為に求めようと思えるようになったのである。もちろん、個別科学の有する科学的手法を駆使しながらの作業となるであろうが。地域研究とはなんぞやと言う問いかけに答えるほどのものではないが、現代社会が抱えている環境問題をはじめとする困難な諸問題を解決する可能性を地域研究に見つけ出したいと思う。
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