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2000年度目次(東南アジア地域研究専攻)

  第二十二回 「水産資源の養殖と放流」
 
 

Contents

1 養殖の重要性

2 養殖−環境に与えるダメージ

3 放流−水域生態系への影響

4 生物汚染

5 モノカルチャーの功罪

6 文化多様性の活用

  

4 生物汚染

 極端な例を紹介しましょう。それは日本のブラックバス問題です。この例は本来その地域には生息していなかった外来魚が生物汚染として在来の水域生態系に与える影響を端的に現しています。南湖ではあれほど生息していたタナゴ類やオイカワの姿を全くといっていいほど見かけなくなってしまいました。同様の事例は程度の差こそあれ日本の各地で報告されています。

写真4の説明・・・琵琶湖でオオクチバスをねらう釣人。釣りという目的だけのために合法・非合法を問わず広域に魚類が放流され、釣り上げられた魚は食用とされずに再放流される点で、他の魚種放流とは内容が極めて異なっている。