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2000年度目次(東南アジア地域研究専攻)

  第十四回 「臨地研究の魅力」
 
 

Contents

1.フィールドワークの素晴らしさ

2.研究としてのフィールドワーク

3.フィールドワークと専門知識

4.それは違うと思った

5.私はこう考えた

6.仮説を検証するためにデータを取る

  

3.フィールドワークと専門知識

研究としてのフィールドワーク(臨地研究)を進めていくうえで、専門知識は大きな武器になります。専門知識といっても、学説史に詳しいなどというものではなく、現地で役立つ知識です。自然系の臨地研究の場合、地形、地質、生物、農業等についての知識は、広く身につけた上で、どれか得意分野も持っていた方がいいでしょう。理学部、農学部では細分化された方法論は学べますが、なかなか現地で役立つ知識が身につきません。私達の所で、じっくりと広く深い見識を身につけてください。

私の場合、植物学と生態学を武器にして、臨地研究を進めて来ました。植物がある程度解れば、見えている世界が全く違ってきます。そして生態学の心得があれば、現象の背後にある、隠れた因果関係を探り当てることができます。

それでは、臨地研究の魅力を伝えるために、私自身の研究のうち、わかりやすい1例をさらに単純化して紹介します。かなり単純化して紹介していることをお断りしておきます。

ベトナム北部で、陸稲の収穫