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2000年度目次(東南アジア地域研究専攻)

  第十四回 「臨地研究の魅力」
 
 

Contents

1.フィールドワークの素晴らしさ

2.研究としてのフィールドワーク

3.フィールドワークと専門知識

4.それは違うと思った

5.私はこう考えた

6.仮説を検証するためにデータを取る

  

6.仮説を検証するためにデータをとる

休閑地に放牧される水牛はイネ科(チガヤを含む)を選択的に食べるが、ミュネレは食べない。このため、休閑地では、チガヤとミュネレの種間競争において、ミュネレが圧倒的に有利になる。さて、ミュネレはなぜ強害雑草ではないのだろう。一つは地下茎が発達しないためであり、一つは選択性除草剤が効くからである。イネやトウモロコシを植えている所へは、イネ科を枯らさない除草剤(選択性除草剤)を撒かなければならない。チガヤはイネと同じくイネ科なので選択性除草剤は効かない。そこで前もってミュネレを優占させておけば、作付け時にこれを排除するのは容易である。

休閑地の水牛とミュネレの茂み