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第5回(通算第30回)
「民主政治時代の中央・地方関係」
玉田芳史:地域進化論講座

Contents

1.タイの中央・地方関係

2.併呑された地方権力

3.中央集権的な行政

4.学歴エリート:ニムマーンヘーミン一族

5.地元密着型資本:タントラーノン一族

6.官僚と政治家を使うスパー一族

7.首相を出したチンナワット一族

8.遠い地方の時代

タイの中央・地方関係


 民主化や地方分権が流行っている。先進国やその援助機関は途上国に実施を促している。さまざまな問題を打開する妙薬であるかのように喧伝もされる。 
 能書きや理屈は何とでもなる。まずは現場である。タイは社会全般にわたって首都が頭抜けた一極集中国である。1980年代から民主化が進みはじめ、90年代半ば以後は分権化が足早に実施されつつある。地方の時代の到来を予感させるような変化がみられるのであろうか。チェンマイを事例として概観してみよう。


■1-1 タイの地図
http://www.lib.utexas.edu/maps/cia00/thailand_sm00.jpg より


■1-2 首都の鉄道中央駅(フアラムポーン駅)
鉄道網は中央集権の象徴である。
チェンマイに通じたのは1922年である。