教育方針

educational policy

ディプロマ・ポリシー

京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科における学位授与の方針

 本研究科は、アジア・アフリカ地域に対する深い理解と国際的・学際的視野をもつ先導的な研究者および実務者の養成をめざしています。所定の在学期間に、アジア・アフリカ地域に対する専門的知識を習得し、文理融合と地域間比較を含めた総合的地域研究のパースペクティブから研究課題を発見したのち、その研究課題を主体的なフィールドワークにおける外国語運用能力とコミュニケーション能力、論理的思考力によって解決し、研究成果として発表する能力を身につけることが求められます。また、自立して活動する研究者・実務者として求められる高い倫理性と強い責任感も必要となります。

 究科の修了生は、国際的・学際的な視野をもつ先導的な地域研究者として、あるいは、産・官・学の各分野のほか、国際機関やNGOなどにおいて有為多望なグローバル人材として活躍しています。幅広い専門知識、問題発見・解決能力、高度なコミュニケーション能力、そして高い倫理性と強い責任感の修得は、急激に変動しつづけるアジア・アフリカ地域を深く理解し、複雑な諸問題に取り組むためには不可欠なものです。

 5年一貫制博士課程のプログラムが定める科目を履修して、基準となる単位数(40単位以上)を修得するとともに、研究指導を受けながら博士予備論文の審査・試験に合格し、さらに博士論文の審査・試験に合格することが、博士(地域研究)の学位授与の要件です。博士論文の審査・試験では、以下の4点の基準があります。1)博士論文がアジア・アフリカ地域の地域研究において先進性と創造性、独創性、論理性を有し、優れた学術的貢献をなしていること。2)地域研究に関する広範かつ深い学識と高度な専門的知識を有していること。3)グローバル人材として活躍し得る経験と応用力、コミュニケーション能力を身につけていること。4)研究活動に関して高い倫理性と強い責任感を有していること。これらの4条件をすべて満たすことが、学位授与の合格の条件となります。

 また、博士予備論文の審査・試験では、以下の4点の基準があります。1)博士予備論文がアジア・アフリカ地域の地域研究において高い学術的意義と論理性を有していること。2)地域研究に関する広範な学識と専門的知識を有していること。3)グローバル人材として活躍し得る経験とコミュニケーション能力を身につけていること。4)研究活動に関して高い倫理性と強い責任感を有していること。これらの4条件をすべて満たすことが、学位授与の合格の条件となります。博士予備論文の審査・試験に合格した者については、基準となる単位数(30単位以上)を修得した場合に、本人の申請にもとづき、修士(地域研究)の学位が授与されます。

カリキュラム・ポリシー

京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科における教育課程編成・実施の方針

 本研究科は5年一貫制博士課程の教育プログラムを提供し、学生は講義・演習によって幅広い専門知識と研究技法をカリキュラム・マップに沿って習得しつつ、みずからの研究課題を設定します。主体的なフィールドワークの取り組みと指導教員群による研究指導を通して、研究課題を解決する能力と論理的思考力、研究に対する高い倫理性と強い責任感を身につけたうえで、高い学術的意義をもち、先進性や創造性、独創性などに優れた博士論文の完成を目標とします。

 講義・演習は研究科共通科目と専攻科目から構成されており、地域研究の基礎的な問題とアプローチの方法、アジア・アフリカ地域に関する広範な専門的知識を習得するとともに、文理融合と地域間比較を含めた総合的地域研究のパースペクティブを養います。本研究科では、アジア・アフリカ地域におけるフィールドワークで必要な現地言語の習得にも力を入れており、研究科共通科目としてタイ語やインドネシア語、ベトナム語、ヒンディー語、アラビア語、ペルシア語、トルコ語、スワヒリ語、アムハラ語などの授業科目が開講され、外国語によるコミュニケーション能力の向上を促しています。

 研究演習においては学生の創造的な発想を促し、自立した研究を進めていけるよう濃密な相互討議にもとづく指導をおこなっています。課題研究では、研究分野に関わる指導教員群との議論を通じて、学生は自らの問題意識を明確にしながらフィールドワークに取り組み、個別の研究課題の解決に取り組みます。また、フィールドワークのデータや成果については、各専攻のセミナーにおいて発表・討論され、学生は研究課題の発見と解決能力を涵養します。研究成果は国内外の学会・研究会のほか、一般市民が参加する講演会などで発表し、幅広い意見や視点に触れながら学際的な見識を深めたうえで、論文・書籍のかたちで発表するコミュニケーション能力を身につけます。各授業科目の学修成果はレポートやセミナー発表、平常点、定期試験などで評価することとし、到達目標は各科目のシラバスに記載されています。

 学生はこれらの授業科目の履修および指導教員群による研究指導に加え、主体的なフィールドワークをおこなうことで博士予備論文をまとめ、最終的に博士論文を作成します。研究者・実務者としての高い倫理性と強い責任感は研究指導によって涵養され、フィールドワークにおいて実践されます。なお、博士予備論文と博士論文を執筆する前には指導教員による対面型チュートリアルを通じて、高い倫理性の習得が確認されます。

アドミッション・ポリシー

京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科が望む学生像

 本研究科は、アジア・アフリカ地域に関する深い理解と国際的・学際的視野をもつ先導的な地域研究者および実務者の養成を教育目標として掲げています。この教育目標のもと、本研究科に入学を希望する者に対して、1)総合的な基礎学力と国際的視野、2)アジア・アフリカ地域の自然・社会に対する強い知的関心、3)フィールドワークに必要な柔軟な思考と言語運用能力、4)問題発見・解決の能力と論理的思考力、5)研究者・実務者に必要なコミュニケーション能力と倫理性、責任感を身につけていくことのできる資質を求めています。多様なバックグランドをもつ学生間の交流が豊かな人間性を育み、研究視角を広げるとの観点から、社会人としての経歴やアジア・アフリカ地域においてボランティア経験などを有する人も歓迎します。国際貢献およびアジア・アフリカ地域との交流強化を考慮して、外国人留学生も積極的に受け入れています。

 本研究科に入学する学生には、それぞれの専門分野に関わる基礎知識、およびアジア・アフリカ地域における自然や社会の特質に対する理解が求められます。それらは国際的・学際的な地域研究の出発点となるものです。また、英語の能力は、先行研究の読解や研究成果の発表、国際的な共同研究の遂行のために必要なものです。これらの基礎学力を確認するために1次試験に筆答試験(専門科目と英語)を実施したのち、2次試験では口述試験からなる学力考査を実施し、総合的に合否を判断しています。口述試験にあたっては、大学(学部)の成績表や自薦書(志望理由や研究計画)を、地域研究への適性を判断する材料のひとつとしています。