第173回「メルマガ写真館」
「焼きたての美味しさ」
近藤加奈子（アフリカ地域研究専攻）

　電気も水道もないモザンビークの農村にも、パン屋はあります。店に並ぶパンは一種類だけ。昼からパン作りを始めると、夕方にはレンガの手作り釜から良い色に焼けたパンが出てきます。販売は翌朝からですが、パン作りを見学していたわたしは焼きたてを１つもらうことができました。その時は、嬉しさのあまりあつあつのパンを持って走ってホームステイ先へ帰りました。家族みんなで分けたら、一口サイズになったシンプルなパン。焼きたてに興奮しているのはわたしだけかと思いきや、みんなも「おいしい！」と声を上げて大喜びしていました。焼きたての美味しさというのは、世界共通なのかもしれません。

写真１：パン屋のおじさんは一人で1日280個のパンを作っている

写真２：毎日の食事は、トウモロコシ粉で作られたシマと野菜や豆を煮たもの