第236回 「メルマガ写真館」
第236回 「メルマガ写真館」
「命の尊さと儚さを考える」
石川 航大(アフリカ地域研究専攻)
ふと、私に擦り寄ってきた生後1ヶ月の山羊の赤ちゃん。ふらふらと、おぼつかない足取りで私の真横にチェックイン。そのまま身体を預けてすっかり安心しきっている様子。一定のリズムを刻んで伝わってくる心臓の鼓動や体の温もりが、仔山羊と私の間に不思議な一体感を生み出します。
この1週間後、仔山羊は栄養失調で亡くなりました。すぐにその小さなお腹にナイフが入り、肉となった仔山羊は人間や犬に振る舞われていきます。その呆気なさに感情が入る隙もないまま、私はじっとその光景を見つめることしかできませんでした。命は尊いから儚いのか、儚いから尊いのか。逆らうことのできない自然の摂理をそのまま受け入れる、そんなリアルな実践がここにはあります。

(写真1):仔山羊と私(2025年10月12日、ボツワナで執筆者撮影)
(過去のメルマガ写真館は、次のURLからご覧いただけます。)
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