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2000年度目次(東南アジア地域研究専攻)

  第二十回 「環境保全と環境破壊−寡欲と強欲の系譜」
 
 

Contents

1 環境破壊と植民地支配

土地との付合い方
2 雲貴高原の棚田

3 収穫季の棚田

4 新世界の大農場

5 ブラジル東北部のサトウキビ地帯

6 カナダの小麦地帯

林との付合い方
7 産米林−タイ系民族の開拓方式

8 破壊を招いた大規模開発

9 カナダ先住民の林

10 伐採会社の理屈

動物との付合い方
11 インド

12 カナダ

生態破壊の業
13 ラオスの不発弾

14 地球温暖化

  

5 ブラジル東北部のサトウキビ地帯

 ブラジルのバイア州からナタル州まで日本の本州ほどの面積がサトウキビ園である。労働者はかつての黒人奴隷の子孫達で、その生活はロビンソン・クル−ソ−がアフリカへ黒人を買いに行った頃と同じだろう。早朝、バスが労働者団地の小屋から彼らを拾い集め、広大なサトウキビ園地の中にパラパラと落としていく。夕暮れ、同じバスが彼らを拾 いぶん集めて小屋へ戻す。大地主は壮大な邸宅に住む。植民地支配の精神は健在である。写真はブラジルペルナンブコ州、サトウキビでアルコールを作る工場である。