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2000年度目次(東南アジア地域研究専攻)

  第二十回 「環境保全と環境破壊−寡欲と強欲の系譜」
 
 

Contents

1 環境破壊と植民地支配

土地との付合い方
2 雲貴高原の棚田

3 収穫季の棚田

4 新世界の大農場

5 ブラジル東北部のサトウキビ地帯

6 カナダの小麦地帯

林との付合い方
7 産米林−タイ系民族の開拓方式

8 破壊を招いた大規模開発

9 カナダ先住民の林

10 伐採会社の理屈

動物との付合い方
11 インド

12 カナダ

生態破壊の業
13 ラオスの不発弾

14 地球温暖化

  

6 カナダの小麦地帯

 カナダの大陸横断鉄道は小麦地帯を横断する。駅の周りには穀物メ−ジャ−のカントリーエレヴェーターが林立する。カナダもアメリカも天水地帯の小麦は分げつをせず、一粒の麦から一本の穂が出るだけである。収量はヘクタール当り2トン強、一粒が26粒程に増えるに過ぎない。平均保有面積600ヘクタール程と、土地の規模で低収を補っている。アジアの精耕細作の伝統から見ると、土地資源の無駄使いは膨大である。写真のカントリ−エレヴェ−タ−はマニトバ州フォ−トド−ファンの容量4400トンのもの。最近は日本向け菜種が増えている。