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2000年度目次(東南アジア地域研究専攻)

  第二十回 「環境保全と環境破壊−寡欲と強欲の系譜」
 
 

Contents

1 環境破壊と植民地支配

土地との付合い方
2 雲貴高原の棚田

3 収穫季の棚田

4 新世界の大農場

5 ブラジル東北部のサトウキビ地帯

6 カナダの小麦地帯

林との付合い方
7 産米林−タイ系民族の開拓方式

8 破壊を招いた大規模開発

9 カナダ先住民の林

10 伐採会社の理屈

動物との付合い方
11 インド

12 カナダ

生態破壊の業
13 ラオスの不発弾

14 地球温暖化

  

12 カナダ

 ヨーロッパ人移民が新世界へやって来た時、そこは動物の宝庫だった。大平原にはバイソンや鹿、熊、狼、亜寒帯の針葉樹林帯にはビーヴァ−、テン、カリブー、ムースが一杯いた。海にはアザラシ、セイウチ、鯨、鱈などが一杯いた。しかし、19世紀末には殆どが絶滅の危機に瀕した。酷寒の地にいた毛皮獣もその例にもれなかった。紳士の山高帽子や淑女の毛皮コートにされてしまった。カナダはビーヴァ−を追ってつくられたといわれるが、主要都市はすべてビーヴァ−の毛皮交易所を基に始まっている。写真はアルバータ州カルガリーの歴史村、復元されたハドソン湾会社の毛皮交易所。