1. HOME
  2. ブログ
  3. メルマガ写真館
  4. 第196回 「メルマガ写真館」

Articles

メルマガ記事

メルマガ写真館

第196回 「メルマガ写真館」

第196回「メルマガ写真館」
「最近のモスク事情:イスティクラル・モスクのグリーン化」
中鉢 夏輝 (グローバル地域研究専攻)

2億人以上のムスリム人口を抱えるインドネシアには、ムスリムの礼拝堂である「モスク」があちこちに存在します。一口にモスクといっても、数十人を収容する簡易礼拝所からホールや飲食店を併設する大規模な複合施設まで様々な形式のモスクがあり、全て合わせるとインドネシアには70万以上のモスクがあると推定されています。

近年、政府や宗教団体は地球環境に配慮した設備や仕組みを取り入れることで、持続可能なモスクをつくる取り組みを進めています。ジャカルタにある、東南アジア最大のモスク「イスティクラル・モスク」もその対象の一つです。2020年に改築が行われ、太陽光パネルや水リサイクル設備、コンポストの設置などがなされました。

私はこのグリーン化に対する、モスクの利用者の考えや意識を知るため、意気揚々とイスティクラル・モスクに行きました。しかし、イスティクラル・モスクが改築されたことは知っていても、環境配慮型の設計が施されたことを知っている、またはそれに関連する記事やSNSの投稿を見たことがある、という利用者は殆どいませんでした。

人々のモスクとの関わり方は、礼拝ついでに休憩に来たり、家族や友人と観光したり、勉強やレクリエーションに参加したり人それぞれです。偶然にも、施設内の各所に置かれたグリーン化の設備を発見し、興味深そうにその設備や説明を眺める人は一定数いました。私は、人々がその設備や説明を見て、どのように感じるか深堀りしたいと思う一方で、少し肩の力を抜いてモスクを楽しもうとも思うのでした。


(上記メルマガ写真館に関する写真は次のFacebookでご覧ください。)
https://www.facebook.com/asian.african.area.studies/posts/pfbid0DHWRrgcEzVaTceHWWvgMpYg4sK5DcGdqx3T2htLVY5jJscLsCdhbrkht8PXCrvD9l
写真1:イスティクラル・モスク
写真2:イスティクラル・モスクの屋根部に設置された太陽光パネル
写真3:プラスチックボトルの回収自販機(ボトルを入れた分だけポイントが溜まり、電子マネーに換金できる)

関連記事